2026.8.20

吹き抜けや高天井というと、「開放感のある家にしたい」というイメージから検討する方も多いのではないでしょうか。
ただ、天井を高くすること自体が目的ではありません。
大切なのは、高くした部分をどこにつくり、窓や階段、照明、周囲の天井とどう組み合わせるかということです。
床面積だけでは決まらない空間の感じ方に、「高さ」という視点を加えると、LDKや階段まわりの設計にはさまざまな選択肢が生まれます。
部屋の広さを考えるとき、まず気になるのは「何畳あるか」という数字かもしれません。
もちろん床面積は大切ですが、実際に室内に立ったときの印象は、それだけでは決まりません。
吹き抜けや高天井によって視線が上へ伸びると、横方向だけでなく縦方向にも空間を感じられるようになります。

写真のようにLDKの一部を吹き抜けにすれば、すべての天井を高くしなくても、座る場所や室内を移動する位置によって見える景色に変化をつけられます。
注文住宅では、「LDKを何畳にするか」だけでなく、その場所からどこまで視線が通るのかまで考えてみることがポイントです。
吹き抜けと相性がよいのが、高い位置に設ける窓です。
周囲の建物との位置関係によっては、外からの視線を受けにくい高さから自然光を取り入れる方法として検討できます。

特に住宅が近接する敷地では、大きな窓を設ければそのまま明るくなるとは限りません。隣家や道路からの視線を考えると、カーテンを閉めて過ごす時間が増えることもあります。
そこで、窓の大きさだけでなく、高さ・向き・周辺環境を見ながら採光を考えることが大切になります。
吹き抜けの上部から入った光が壁面に広がると、LDKの奥側まで明るさを届けやすい計画も可能です。
ただし、得られる明るさは方角や建物の配置、窓の大きさなどによって異なります。敷地ごとに検討する必要があります。
写真から参考にしたいもう一つのポイントが、一つの空間の中で天井の高さを変える設計です。
たとえばキッチン側は天井を抑え、ダイニング側を吹き抜けや高天井にする。

壁で完全に仕切らなくても、天井の高さが切り替わることで、それぞれの場所に異なる印象を持たせることができます。
料理をする場所、食卓を囲む場所、ソファで過ごす場所。
LDKを大きな一室としてつなげながら、過ごし方に合わせて空間の見え方を変える方法です。
すべてを高くするのではなく、低い部分があるからこそ高い部分が際立つ。こうした対比も、天井設計を考えるうえで見ておきたいポイントです。
吹き抜けは、リビングだけのものではありません。
階段と組み合わせれば、1階から2階へ移動するときにも視線が上下へ抜け、階段そのものを室内の景色の一部として見せることができます。

写真のようなオープンな階段では、踏板の間から向こう側が見えるため、吹き抜けとのつながりも感じやすくなります。
一方で、階段の形状は見た目だけで決めるものではありません。
小さな子どもがいる家庭では安全面をどう考えるか、階段の位置が日常の移動に合っているかなど、家族構成や暮らし方と合わせた検討が必要です。
吹き抜けは、昼と夜で印象が変わる空間でもあります。
昼は高い窓から入る自然光が中心になりますが、夜は照明の位置や光の広がり方によって、壁の高さや天井までの距離が見えやすくなります。

壁面を照らす照明や、吹き抜けに合わせたペンダント照明などを組み合わせれば、高さを生かした夜の見え方を計画できます。
そのため、吹き抜けを考えるときは「日中に明るいか」だけでなく、夜にどこを照らしたいかまで設計段階で確認しておくと、完成後の暮らしを想像しやすくなります。
吹き抜けや高天井には魅力がある一方、採用前に確認しておきたいこともあります。
天井が高くなると室内の空気量も増えるため、冷暖房計画や断熱性能とのバランスは重要です。また、高い位置にある窓や照明は、掃除や器具交換をどのように行うかも考えておく必要があります。
大きな吹き抜けを設ける場合には、構造との関係も含めて検討しなければなりません。
「吹き抜けをつくりたい」から間取りを決めるのではなく、敷地条件、採光、空調、構造、日々の手入れまで含めて、自分たちの暮らしに合う大きさや位置を考えることが大切です。
実際の仕様や性能、採用できる設計は建物の計画内容によって異なります。
間取り図を見ていると、どうしても部屋の広さや配置に目が向きます。
けれど実際の住まいには、図面上の縦・横だけでなく「高さ」があります。

吹き抜けをどこにつくるのか。
どこに高い窓を設けるのか。
階段から何が見えるのか。
低い天井とどう組み合わせるのか。
こうした点を一つずつ考えていくことで、自分たちがどのような空間で過ごしたいのかも具体的になります。
玉善では、吹き抜けや高天井そのものを目的にするのではなく、敷地条件や暮らし方を踏まえながら、窓、動線、照明、住宅性能まで含めた住まいづくりを考えます。
写真や図面だけでは、天井までの距離や視線の抜け方は判断しにくいものです。リアルサイズホームで実際の空間に立ち、LDKから上を見たり、階段を歩いたりしながら体感すると、注文住宅で取り入れたい高さの感覚をより具体的に考えやすくなります。
吹き抜けや高天井を検討している方は、まず実際の建物で「どのくらいの高さを心地よく感じるか」「窓や階段とのつながりをどう感じるか」を確かめてみるのも一つの方法です。玉善では、注文住宅をご検討中の方に、リアルサイズホームをご見学いただけます。住まいづくりのイメージを具体化する機会として、ぜひご活用ください。
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