2026.7.23

収納は、物をしまうために欠かせない場所です。しかし、収納量を増やすだけで、片づけやすい住まいになるとは限りません。
大切なのは、「何をしまうか」だけでなく、「どこで使い、どのような動きで戻すか」まで考えることです。
買い物から帰ったあと、食材をキッチンから離れた収納へ運ぶ。外で使った物を家の奥まで持っていく。洗濯物をたたんでから、家族それぞれの部屋へ運ぶ。
一つひとつは小さな動きでも、毎日繰り返すと負担になり、片づけを後回しにするきっかけにもなります。
注文住宅の収納計画では、収納の広さだけでなく、家族の行動に合う場所を考えることが重要です。
収納を考えるとき、最初に「どれくらいの広さが必要か」を検討する方は多いでしょう。しかし、同じ収納量でも、設ける場所によって使い勝手は変わります。
たとえば、保育園や幼稚園から帰宅したあとの動きを考えてみます。
玄関で靴を脱ぎ、上着や通園用品を置き、手を洗ってリビングへ向かう。その途中に荷物を戻せる収納があれば、通園用品や上着をリビングまで持ち込まずに済みます。
朝の支度も同じです。衣類や小物、仕事や通園に必要な物が離れた場所にあると、家の中を何度も行き来することになります。
収納は間取りの空いた部分だけで決めるのではなく、日々の行動と組み合わせて配置を考えることが大切です。
キッチンでは、食材、調理器具、食器、家電、日用品のストックなど、多くの物を扱います。
パントリーや背面収納を計画する際は、収納量とともに、物を使う頻度も確認しておきたいところです。

毎日使う食器や調理器具は、手の届きやすい位置へ。まとめ買いした食品や使用頻度の低い家電は、棚の上部や奥側へ。このように収納場所を分けると、必要な物を取り出しやすくなります。
キッチンの近くに扉付き収納を設ければ、食品のストックや調理家電などを一か所にまとめ、使わないときは視界に入りにくくできます。
ただし、奥行きの深い棚は、手前の物に隠れて中身を把握しにくくなる場合があります。収納する物の寸法や量を確認し、棚の奥行きや高さまで検討することが重要です。
玄関には、靴や傘だけでなく、ベビーカー、雨具、子どもの外遊び用品など、室内に持ち込みたくない物が集まりやすくなります。

こうした物を玄関付近に収納できれば、土や雨水が付いた物を家の奥まで運ぶ機会を減らせます。靴を脱ぐ場所から収納までの距離が短いことも、帰宅後の動きの中で片づけやすくするポイントです。
可動棚は、収納する物の高さに合わせて位置を変えられます。子どもの成長や家族の趣味によって持ち物が変わることを考えると、棚板を調整できる計画も選択肢になります。
一方で、玄関収納を広くすると、玄関ホールや居室との面積配分に影響する場合があります。何を置くのかを具体的にしたうえで、必要な広さを検討しましょう。
寝室で着替える家庭では、寝室の近くに衣類収納があると、起床後や就寝前の支度を同じ場所で進めやすくなります。
着替える場所の近くに収納があれば、衣類や小物を戻すまでの移動も抑えやすくなります。
ただし、衣類をどこで洗い、干し、たたむのかによって、使いやすい収納場所は異なります。洗面室やランドリースペースから寝室が離れていると、洗濯物を運ぶ距離が長くなることもあります。

寝室のクローゼット、家族共用のファミリークローゼット、洗面室に近い収納のどれが合うかは、家族の生活時間や着替える場所によって変わります。
ファミリークローゼットなど、人気の収納方法をそのまま取り入れるのではなく、洗う・干す・たたむ・しまうまでの動きに合っているかを確認することが大切です。
洗面まわりでは、タオル、洗剤、衛生用品、着替えなど、日常的に使う物が多くなります。

洗面台の近くに収納があれば、使った物を大きく移動せずに戻せます。収納する物によっては、奥行きの浅い棚でも使いやすい場合があります。
大きな収納を一か所にまとめるより、使う場所の近くに必要な量を分けて配置したほうが、家族の動きに合うこともあります。
家族の人数や日用品の購入頻度、ストックの持ち方を確認しながら、必要な収納量を決めていきましょう。
収納は、多ければ多いほどよいとは限りません。
収納スペースを広げたり、造作棚や建具を増やしたりすると、居室との面積配分や建築費に影響する場合があります。また、収納する物を決めないままスペースだけを増やすと、何がどこにあるのか把握しにくくなることもあります。

注文住宅の収納計画では、現在持っている物に加えて、子どもの成長や趣味の変化によって増える可能性のある物も確認します。
さらに、収納する物の寸法、使う頻度、扉の開き方、通路幅、コンセントの位置などを具体的に検討することが必要です。
オープン棚は物を取り出しやすい一方で、収納している物が見えやすく、ほこりもたまりやすくなります。扉付き収納は中身を見せにくい反面、扉を開閉する場所が必要です。
それぞれの特徴を踏まえ、収納する物や設置場所に合わせて選ぶことが大切です。
玉善では、収納だけを単独で考えるのではなく、帰宅、料理、洗濯、着替え、外出といった家族の動きと合わせて検討することを大切にしています。
誰が、いつ、どこで使うのか。使ったあと、どこへ戻すのか。こうした点を設計段階で一つずつ確認すると、収納を設けたい場所や必要な広さが具体的になります。
収納の使いやすさは、図面に記載された面積だけでは判断しにくいものです。実際の建物を歩くことで、棚の高さや奥行き、通路との関係、扉を開けたときの動きまで確認できます。
玉善では、愛知県内の分譲住宅を、注文住宅を考える際の参考となるリアルサイズホームとしてご見学いただけます。
写真だけでは分かりにくい収納量や動線を体感しながら、自分たちの暮らしに合う収納計画を考えてみてください。
収納の配置や設備、造作の内容は、敷地条件、ご予算、間取りなどによって異なります。詳しくは担当者へご確認ください。
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