2025.3.25
テレワークやリモートワークの普及により、自宅で仕事をする機会が大幅に増えました。コロナ禍をきっかけに多くの企業で在宅勤務が定着し、家は単なる生活の場から「働く場所」としての役割も担うようになりました。
そんな中、注目されているのが自宅内の「ワークスペース」です。効率的に仕事ができる環境を整えることは、在宅ワークの質を大きく左右します。特に注文住宅を検討されている方にとっては、設計段階から理想的なワークスペースを計画することで、後々の使い勝手や快適性が格段に向上します。
今回は「在宅ワークを快適にする書斎・ワークスペースの作り方」について、タイプ別の特徴や設計ポイントを交えながら詳しくご紹介します。
ワークスペースとは、自宅内で仕事や作業をするための専用スペースのことです。従来の「書斎」が主に読書や執筆のための個人的な空間だったのに対し、現代のワークスペースはより多目的で、家族全員が様々な用途で利用できる柔軟な空間として考えられています。
テレワークはもちろん、副業、勉強、趣味、家計管理など、集中して作業したいときに活用できる万能スペースです。デザイン的にも機能的にも、住まいの中での重要性が高まっています。
これらのメリット・デメリットを踏まえた上で、自分のライフスタイルに合ったワークスペースを計画することが重要です。
ワークスペースは大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれの特徴を理解し、自分の仕事スタイルや家族構成に合ったタイプを選びましょう。
独立した一室を丸ごとワークスペースとして使用するタイプです。
特徴:
向いている人:
注意点:
リビングや廊下などの一角に、壁や間仕切りで区切ったスペースを設けるタイプです。
リビングやダイニング、キッチンの一角にデスクやカウンターを設置するタイプです。
注文住宅の設計段階からワークスペースを計画することには、以下のようなメリットがあります。
ワークスペースの位置や大きさを住宅全体の間取りとともに検討できるため、動線や空間バランスに無理が生じません。後付けの場合、既存の間取りに合わせる必要があり、使い勝手が悪くなることがあります。
設計段階から計画することで、ワークスペースに最適な造作家具を組み込むことが可能です。無駄なスペースを作らない効率的な収納や、使いやすい高さや奥行きのデスクなど、空間にピッタリ合った家具を設計できます。
コンセントの位置や数、照明計画、インターネット環境、空調設備など、ワークに必要な設備を最初から組み込めます。後から追加する場合に比べて費用も抑えられ、見た目もすっきりします。
将来的な用途変更の可能性を考慮した設計ができます。例えば、可動式の間仕切りを採用したり、将来的に個室をつなげられるようにしておくなど、ライフステージの変化に対応しやすい工夫が可能です。
適切な位置:
必要な広さの目安:
仕事の内容や必要な設備によって広さは変わりますが、デスクと椅子、収納を配置できるスペースは最低限必要です。オンライン会議が多い場合は、背景となる壁面のデザインも考慮しましょう。
長時間のデスクワークでは、目の疲労を軽減するために適切な光環境が重要です。
自然光の取り入れ方:
照明の3層構造:
色温度も重要で、昼光色(5000K以上)は集中力を高め、電球色(3000K前後)はリラックス効果があります。調光・調色機能付きの照明を選ぶと、時間や作業内容に合わせて調整できて便利です。
集中力を維持するためには、季節を問わず快適な温度と湿度を保つことが重要です。
快適な温熱環境のポイント:
在宅ワークが増えると、昼間も空調を使用するため、省エネ性能も重視したいポイントです。
オンライン会議や通話が多い場合は、防音・吸音対策が重要になります。
効果的な防音・吸音対策:
特に防音性能は後から改善するのが難しいため、注文住宅の設計段階で考慮しておくことをおすすめします。
作業効率を上げるためには、必要なものが手の届く範囲にあり、かつ整理整頓がしやすい環境づくりが大切です。
効果的な収納計画:
収納計画をする際は、事前に収納するものをリストアップし、使用頻度に応じた配置を考えると使いやすくなります。
在宅ワークには、安定したインターネット環境と十分なコンセントが欠かせません。
コンセントに関するポイント:
インターネット環境の整備:
コンセントやLAN配線は後付けが大変なので、設計段階で十分に検討しておきましょう。
ライフスタイルや働き方は変化するものです。将来的な用途変更も視野に入れた計画が重要です。
可変性を持たせるポイント:
例えば、子どもが小さいうちは親のワークスペースとして使い、成長したら子どもの勉強部屋として使うなど、長期的な視点で計画することで、住宅の資産価値も高まります。
A: 最低限必要な広さは、デスクと椅子、収納を置くことを考えると4.5〜6畳(約7.3〜10㎡)程度です。ただし、仕事の内容によって必要なスペースは異なります。例えば、大きな図面を広げる必要がある場合や複数のモニターを使用する場合は、より広いスペースが必要になります。小さなカウンター型であれば、1畳程度のスペースでも可能です。
A: 完全に独立した個室が理想的ですが、それが難しい場合は以下の工夫が効果的です。
A: 以下のような点を考慮しておくと良いでしょう。
A: 防音対策には以下のような方法があります。
A: 限られたスペースでも以下のような工夫でワークスペースを確保できます。
在宅ワークの質を高めるためには、自分のライフスタイルや仕事内容に合ったワークスペースの確保が重要です。注文住宅の設計段階からワークスペースを計画することで、後から改修するよりも効率的で理想的な環境を整えることができます。
ワークスペースのタイプは大きく分けて「個室」「半個室」「オープン」の3つがあり、それぞれに特徴があります。どのタイプを選ぶにせよ、採光・照明、温熱環境、防音対策、収納計画、コンセント配置など、細部まで配慮することで快適性が大きく向上します。
また、将来的な用途変更も視野に入れた可変性のある設計を心がけることで、長く愛用できるワークスペースが実現します。
当社では、お客様一人ひとりのワークスタイルや家族構成に合わせた最適なワークスペースプランをご提案しています。在宅ワーク時代の新しい住まいづくりについて、ぜひお気軽にご相談ください。
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