2025.7.31
「素敵なキッチンに憧れるけれど、食器や調理家電、ストック食材など、モノが多くてどうしても生活感が出てしまう…」
家づくりにおいて、キッチンの「収納」と「デザイン」をいかに両立させるかは、多くのご家庭にとって永遠のテーマかもしれません。スッキリと片付いた空間を保ちたい。でも、使いやすさも犠牲にしたくない。そして何より、毎日立つ場所だから、心ときめく美しい空間であってほしい。
もし、その願いをすべて叶える方法があるとしたら、知りたくはありませんか? その答えは、キッチン収納の主役である「カップボード(食器棚)」のデザインに隠されています。今回は、収納家具そのものが空間の主役となる、「見せるカップボード」という新しい発想から生まれた、2つの美しいキッチンをご紹介します。
まずご覧いただきたいのは、LDK全体にゆったりとした広がりを感じる、こちらの住まいです。この空間の美しい景色のひとつとなっているのが、キッチン背面に設えられた、存在感あふれるカップボードです。
一般的なカップボードの幅が180cm(扉4枚分)程度であるのに対し、このキッチンでは冷蔵庫スペースを除いた壁一面を使い、幅255cm(扉6枚分)というワイドなサイズを採用しました。この圧倒的な収納力により、食器や調理家電はもちろん、なにかと増えがちな食品ストックまで、キッチン周りのあらゆるモノを余裕をもって収めることができます。
しかし、このカップボードの魅力は、その収納力だけではありません。注目すべきは、「リビングからの眺め」を意識した、巧みなデザインにあります。
その最大の仕掛けが、カップボード下に仕込まれた「間接照明」です。 柔らかな光が壁面をふわりと照らし、まるでワイドなカップボードが宙に浮いているかのような軽やかさと浮遊感を演出。壁の素材感や陰影が際立ち、空間に上質さと深い奥行き感を与えてくれます。
昼間は、リビングでくつろぐ家族の視線の先に広がる、美しい背景として。 そして夜は、メインの照明を少し落とせば、カップボードの間接照明が主役となり、キッチン全体がまるでホテルのラウンジや落ち着いたバーカウンターのような、ムーディーな雰囲気に包まれます。
収納家具を、ただの「モノ入れ」ではなく、空間を美しく彩る「舞台装置」としてデザインする。この発想の転換が、機能性とインテリア性を高次元で両立させる鍵なのです。
次にご覧いただくのは、黒を基調としたモダンなL字型キッチンの事例です。こちらも同じく、幅255cmのワイドなカップボードがキッチンの奥に鎮座し、圧倒的な収納力を誇ります。
このキッチンの設計で特に重視されたのは、調理から配膳、後片付けまでの一連の流れをスムーズにする「家事動線」です。
L字型のキッチンは、体の向きを90度変えるだけでシンクとコンロにアクセスできる、作業効率の高さが魅力。そして、その背後には大容量のカップボード。さらに、その向かいには食材などをストックできる「パントリー」が配置されています。
この一連の動きが、ほんの数歩の移動で完結する。この無駄のないスムーズな動線は、日々の家事のストレスを大幅に軽減してくれます。
もちろん、こちらの事例でも「見せる」デザインへのこだわりは健在です。モダンな空間を引き立てる間接照明や、統一感のあるカラーコーディネートが、効率的な家事動線の中に、美しく洗練された佇まいをもたらしています。
今回ご紹介した2つのキッチンは、「大容量のカップボード」という共通点を持ちながらも、一つは「リビングからの眺め」を、もう一つは「効率的な家事動線」を、より重視して設計されています。
これこそが、注文住宅の家づくりの面白さです。 ご家族のライフスタイル、お持ちの食器や家電の量、料理の仕方、そして、どんな空間で過ごしたいかという想い。それらを一つひとつ丁寧にヒアリングし、あなたのご家族にとっての「最適解」を一から創り上げていけるのです。
「お気に入りの食器を飾りたいから、オープンな見せる棚が欲しい」 「とにかく全部隠して、生活感のないスッキリした空間にしたい」 「調理家電のサイズに合わせた、ぴったりの収納を造作したい」
どんなご要望にも、設計士がプロの視点からアイデアを加え、美しさと使いやすさを両立した、世界に一つだけのキッチン収納をご提案します。
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